こんにちは。中小企業向けIOT万事屋のplumIsosim 開発チームです。
「いつかはFAXや電話中心の受注業務をデジタル化したい。でも、いきなり高額なシステムを入れるのは怖いし、お客様もついてこれるか心配……」
そんなお悩みをお持ちの企業様は多いのではないでしょうか。
今回は、「今のFAX・電話業務を無理になくすことなく、デジタル受注という『新しい窓口』を低コストで追加する」ための、Googleスプレッドシートを活用した事例をご紹介します。
本格的なEOS(電子受発注システム)を導入する前の、「最初の一歩」として最適な仕組みです。
開発のコンセプト:本格的なシステムの「手前」で作る
多くの受発注システムは「業務フローの完全移行」を前提としており、多機能ですが導入コストも高く、現場の混乱を招きがちです。
そこで今回開発したのは、**「スマホで注文したいお客様にだけ、デジタルの窓口を用意する」**というシンプルな仕組みです。
- アナログ派のお客様: 今まで通りFAX・電話でOK。
- デジタル派のお客様: スマホからサクッと注文。
この「ハイブリッド運用」を前提とすることで、業務の混乱を防ぎながら、徐々にデジタルの利便性を社内外に浸透させることができます。

「簡易版ネット受注」 3つのポイント
1. お客様に「ID・パスワード」を管理させない
「せっかくシステムを作ったのに、お客様がパスワードを忘れて結局電話がくる」 これはシステム導入の最大の失敗パターンです。
今回は「メール認証(Magic Link)」を採用しました。 お客様はメールアドレスを入力するだけ。届いたメールのリンクを押せばログイン完了です。FAX用紙を探すより簡単で、電話をかけるより気軽な体験を提供します。
2. 「いつもの」を1秒で。過去履歴からの再注文に特化
複雑な商品検索やカート機能はあえて省きました。 代わりに強化したのが、**「過去の履歴を見て、同じ内容で発注する」**機能です。
B2Bの発注は「いつものあれ」というリピートがほとんど。 スマホ画面に表示された過去の注文カードから、「この内容で作成」ボタンを押すだけで注文が完了します。
3. 管理画面は「Googleスプレッドシート」。誰でも使える安心感
新しい管理ソフトの操作を覚える必要はありません。 注文データはすべて、使い慣れたGoogleスプレッドシートに自動で溜まっていきます。
- デジタル注文分は、自動でシートに記帳されます。
- FAX・電話注文分は、今まで通り担当者が手入力(または既存システムへ入力)しても構いません。
管理者は「シートを確認するだけ」なので、既存のアナログ業務と並走させても負担になりにくい設計です。
こんな中小企業様に最適です
このシステムは、何でもできる高機能なシステムではありません。しかし、以下のようなフェーズの企業様には「ちょうどいい」解決策になります。
- 「いきなり高額な受発注システム(EOS)を入れる予算も勇気もない」
- 「FAXや電話を完全になくすことはできないが、減らせるなら減らしたい」
- 「まずは特定のお客様(ITに慣れた担当者など)だけで試験的に始めたい」
- 「今の販売管理システムは変えずに、注文の入り口だけデジタル化したい」
導入後のイメージ
- 導入初月: ITに詳しい数社の取引先だけに、「スマホでも注文できるようになりました」と案内します。
- 運用中: お客様からの注文メールが届いて通常の業務処理を行います。毎週、売上伝票などから「発注履歴」データや「顧客データ」を取り込みます。
- 将来的に: 利用率が増えて手狭になったら、その時こそ本格的なEOSへの移行を検討するタイミングです。
このシステムは、その「本格導入」までのつなぎ役として、あるいは小規模なまま運用を続けるためのツールとして、柔軟に利用できます。
まとめ:DXは「小さく試す」が成功の鍵
「デジタル化」と身構えず、まずは「お客様への連絡手段を一つ増やす」感覚で始めてみませんか?
Googleの標準機能(GASとスプレッドシート)を組み合わせることで、低コスト・短期間で構築が可能です。
「うちの業務フローで並走できるか相談したい」「まずはデモを見てみたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社のペースに合わせた、無理のないデジタル化をご提案します。